2025年12月06日

「ブルグミュラー25の練習曲」、どのように活用していますか?

横浜市大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。


先日、ブルグミュラーが終わりそうな生徒さんの話をしたので、今日もブルグミュラー関連の話に続けます。
ブルグミュラー25の練習曲は、多くのピアノを習う生徒さんが取り組む練習曲です。ブルグミュラーを勉強させる先生方がとても多いと思います。初級の段階で学んでもらいたい内容がみっちり詰まっています。

以前は、ブルグミュラーに変わるもっと今風の練習曲をいろいろ探して、生徒さんたちに試していたのですが、今は、ほぼすべての生徒さんにこの曲集に取り組んでもらうところに落ち着きました。やりたくないという生徒さんには無理に勧めることはしませんが、やりたくないという生徒さんにはまだお目にかかったことはありません。
結局のところ、ロマン派以降のピアノの初級のテクニックや様々な音楽的な要素を学ぶのにとても優れた曲集で、子供たちが取り組みやすい要素がたくさんあるのです。

まず、子供たちが弾きたいと思える曲想であること。その上、タイトルが付いているので、曲の雰囲気を想像しやすく、タイトルに合った音色を探す練習になります。
次に、各曲で習得すべきテクニックが明確であること。「この曲では、○○ができるようになったら合格にしよう!」と子供さんたちにはっきりと伝えることができるので、彼らも納得して練習曲に取り組めます。
3番目に、曲想と関連しますが、三部形式の曲が多いということ。これは、子供にとって譜読みの負担が少なく、挫折することなく譜読みができます。
4番目に、ロマン派のピアノを学ぶための要素を漏れなく学べるということ。これからの学びに必要なことが、綺麗な曲と一緒に学ぶことができます。
5番目に、様々な様式の曲が網羅されていること。「アラベスク」「タランテラ」「バラード」「舟歌」などの様式の曲が挿入されていて、初級レベルでも多様な様式を学べます。

などなど、教える側にとっても習う側にとっても、良いところがたくさんあります。取り組む順番は、そのときの子供さんの状況に応じて決めれば良いと思います。
今の状況を考えると困難なく取り組めそうなものが良いときもあるし、逆に今、とてもやる気になっているので、少しチャレンジングな曲に取り組んでもらうのも良いでしょう。また、気持ちの問題だけでなく、その子が今、学ぶべきものも考えて、曲選びを生徒さんと一緒にすれば良いと思います。もちろん、技術的に簡単なものから取り組むのもアリです。

ただし、ブルグミュラー先生自身が本当に意図したレベルの演奏ができるかどうかは、生徒さん次第です。でも、指定されているテンポで弾けなくても、右手と左手のバランスが悪くても、その生徒さん一人ひとりのレベルやキャパシティに応じて、少しでも各曲から学ぶことがあれば、それで十分だと思います。
時代が変わっても、世代が変わっても、この曲集が美しい小品ばかりであるという感覚は変わらないみたいですね。
タグ:教授法
posted by マカロン at 09:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ピアノ

2025年12月01日

長く続けて、やっと辿り着きそうです!

横浜市大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。


今日、師走に入りました! 今年も残すところ、1か月ですね。
1年、本当にあっという間です。なんでこんなに時間が過ぎるのが早いのか、、、とにかく、残りの1か月、悔いのないように過ごしたいと思います。

今年の年末は、久しぶりに子供とおせち料理を準備しようと思っています。伝統的なおせち料理は、特に美味しいものというわけではないのですが、昆布巻きや田作り、きんとん、煮しめなど、子供とゆっくり話をしながら手作業をするのが目的です。
子供も大きくなってきましたので、なかなか一緒に何かをする機会も少なくなり、わざわざ時間を取らないと、各々自分のやりたいことややるべきことに忙殺されて、親子で過ごす時間がなくなっています。
お子さんがまだ幼少期にある保護者様には、ぜひとも今の時間を大切にお過ごしいただきたいと思います。今はとても手がかかって大変ですが、すぐに大きくなって、親の手を離れていきます。

ところで、残り3曲でブルグミュラーの「25の練習曲」を終える小学6年生の生徒さんがいます。ピアノを習い始めて7年、やっとここまでたどり着きました!感無量です。
低迷期にはおうちでの練習もままならず、レッスン中も泣くばかりでまったく先に進まなかったり、時にはブルグミュラーを中断して、もっと簡単な曲に戻ることもあり、「もしかしたらブルグミュラーを終える前にピアノをやめてしまうのではないか」と心配したことが何度もありましたが、とうとう先が見えてきました!
ということで、小学6年生のうちに、ブルグミュラーの25の練習曲を終わらせるのが、彼の目下の目標となりました。一緒にがんばろうね!

posted by マカロン at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ピアノ

2025年11月28日

日本のクラシック音楽界を今後支えていく次世代を育てるにはどうするのが良いのか、、、

横浜市大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。


今日は晴れて暖かくなるようです。急に寒くなったので、庭にまいたスナップエンドウの種が発芽するか心配でしたが、先ほど確認したら、ほぼ全て発芽していました!春にぷくぷくに育ったスナップエンドウの収穫を楽しみに、成長するのを見守りましょう。


ところで、最近、次世代の育成について、しょっちゅう考えています。どんどん子どもが少なくなる中、どうやって人材を育て、適材適所に配置していくのか。それをしなければ、日本はどんどんこのまま衰退していくのではないか、、、という心配もあります。

つとに思ってきたのは、日本ではいかなる分野においても人材が適切に活用されていないということです。私は、クラシック音楽や研究の分野に身を置いていたので、それを本当に強く感じます。自力で才能を磨いてきた人たちが、日本社会のためにその才能を活用できていません。またフランスから戻ってきて強烈に感じた違和感は、日本人は人材を発掘し育てるという視点に欠けているということです。


日本芸術文化振興会で研究員をしている時に「次世代育成のための」と銘打った教育プログラムの調査に関わってきましたが、これらの事業には、結局のところ一部の層しかアクセスできていないという問題がありました。おそらく現在でもそれほど大きく状況は変わっていないでしょう。


その層というのは、音楽教育だけでなく教育全般に熱心で、ある程度経済的に余裕のある保護者を持つ子どもたちです。このような企画は、才能があっても環境に恵まれない子どもたちに、我々がアクセスする機会とはなり得ません。


学校との連携プログラムとして、一部のオーケストラや音楽ホールが公立の学校と連携して、授業の一環としてコンサートを聴いてもらう機会を提供していますが、これも1年に1回、その機会を与えたからといって、その後もコンサートへ出掛けてくれるかどうかは保護者次第ということになります。


「クラシック音楽は一部の人のもの」という概念を崩すために、ゲーム音楽やカジュアルなスタイルで楽しめるようなイベントなども企画されますが、それはもしかしたらクラシック音楽への入り口になりうるのかもしれませんが、真にクラシック音楽に親しんでいるということとも違います。


日本全体の知的な層や知的好奇心を持ち続けられる土壌が社会全体で痩せ細ってきているーーつまり、音を楽しむだけでなく、歴史や哲学、美学、音楽理論など複合的な文化への探究心があってこそ味わうことができるクラシック音楽の聴き手の衰退に直結する問題です。

音大の状況を鑑みる限り、経済的に日本全体が豊かであった時代には考えられなかった状況が繰り広げられています。

クラシック音楽自体へのアクセスが、結局のところ、家庭の文化資本や経済力に左右される状況は、教育格差との問題と根っこの部分で同じです。


今必要なのは「音楽を聴くことが知的な営みである」という価値観を社会全体で再評価することなのかもしれません。ただの娯楽や消費財としてではなく、文化の深層を支える水脈のようなものだからこそ、その価値を再発見して、次世代にどう伝えていくか、真剣に考える時期なのかもしれません。


ですが、政治の世界と同じで、今の状況を嘆いているだけで、何もしない、あるいはできない人ばかりです。私も同じ状況です。草の根的な活動で何かできることはないか、、、と日々考えていますが、やはり、業界全体が協力しあって知恵を絞るしかないのだと思います。


posted by マカロン at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽全般