中級や上級の生徒さんたちとは、月毎に(時には2〜3ヶ月かけて)1つのテーマを決めて、それについてフランス語で話し合いをしています。最終的にはそのテーマについて、フランス語で自分の意見をまとめてもらいます。
7月は「少子化」について、フランス語で話をしています。先進国と言われている国では少子化が進んでいます。比較的少子化対策が功を奏していると言われているフランスですが、実際にはここ数年少子化が加速しています。実際にどの程度減っているのか、その傾向や原因について、フランスの新聞や統計、専門家などの話を読んだり聞いたりしながら、最終的に日本の状況にも目を向けてもらい、自分の意見を形作っていく作業をします。
日本人は概して、「自分の意見を言いましょう!」と言われても、自分の意見よりもニュースで触れられている内容や一般的に言われていることなどを話してしまいます。でも、それは決して自分の意見ではないため、フランス人には、「一般論はいいから自分の意見を早く話して!」と思うのです。
ouiかnonで答えられる質問には、まずouiかnonをはっきりと言ってから、その理由を述べます。日本人は、どうしても断定を避けるためouiもnonも言わずに話し始めます。生徒さんたちには毎回「oui ou non ?」と訊ねることも忘れません。
それ以外の質問にも、「私の意見では、、、」と立場を明確にして答えましょう。ある意味「私の個人的な意見では」と言った後は、何を言っても構わないくらいのつもりで話して大丈夫です。あなたの意見に反対するとしても、あなたの意見を否定したりしません。
日本人同士では断定は避けた方が無難ですが、話す相手が変われば自分の論法も変えなければいけません。外国語教育者には、さらに進むグローバル化に伴って、異文化コミュニケーション教育の一端を担うことが増々求められるのではないでしょうか。
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