2021年10月17日

個人レッスンのデメリット

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

すっかり秋らしくなりましたね。週末は晴れて欲しいですが、今日は生憎の雨です。

以前、フランス語レッスンにおける「個人レッスンのメリット」について、このブログで2度ほど書きましたが、デメリットについては一度も書いたことがないので、今日はあえて、個人レッスンのデメリットが何かを考えてみたいと思います。

1点目は、レッスン内でのインタラクティヴな学習ができないことです。また、一緒に勉強する仲間がいないことで、モチベーションが保てないということもあります。つまり、共に頑張る仲間を求めている人にとっては、個人レッスンは満足するものとはならないでしょう。

先日、北海道に旅行に行った際、名古屋在住のフランス人一家と知り合いになりました。彼らは2年半ほど日本に滞在していましたが、コロナ禍の影響を受けたため、ドイツ企業に転職し、この夏を最後に、日本を去るという話でした。この一家、一番下の小学3年生の男の子は日本の公立の小学校へ、中学1年生の女の子はインターナショナル・スクールへ、お父さんは会社へ行き、日本社会との接点がありましたが、お母さんだけが社会との接点がなく、日本語のレッスンが頼りだったそうなのです。しかしこのコロナ禍でレッスンがオンラインとなり、人との直接的な交流がなくなり、学習へのモチベーションが下がってしまい、日本語の勉強自体も止めてしまったそうです。「だから、2年も日本にいたのに日本語をほとんど話せるようにならなかった、、、」と話していました。

学習のスタイルは人それぞれ異なるものです。私自身は、本質的には、勉強は孤独な作業だと思っていますが、仲間との話し合いの中から、自分にはない視点を得ることも多いと思います。仕事の場合は、チーム内の異なる意見を集約して成功に導いていくことが常でしょう。なので、フランス語学習においても、人の意見などを聞きながら自分を高めていく方法が向いている人には、個人レッスンは不向きなのではないかと思います。

2点目は、受講者に対する授業負荷が高いという点ではないでしょうか。どういうことかと言うと、他の学習者がいないので、時には学習内容が停滞することがあるということです。これは、個人レッスンのメリットと表裏一体の側面と言えると思います。

例えば、個人レッスンの受講者の中には、自分のペースで学習を進めたいために、個人レッスンを希望する方がいらっしゃいます。この「自分のペース」というのにはいくつか種類があって、レッスンの回数(毎週ではなく、月2回など)やレッスン日時の自由度(自分の都合に合わせたレッスン日時の選択)というものもありますが、もう一つ、自分の「理解度に従って」というものもあります。つまり、理解するまで徹底的に、あるいは語彙や熟語の習熟度に合わせた学習内容にしてもらうということもあります。

グループレッスンの場合には、学習期間・総時間数とカリキュラムが決まっており、講師にはカリキュラム内容を期間内に終わらせることが求められています。ですのは、時には各学習者の習熟度を蔑ろにせざるを得ないこともあります。そのため、グループレッスンの学習者は、各種試験を受けて習熟度を測る方もたくさんいらっしゃいますね。

どちらも一長一短ありますが、趣味のフランス語学習には、最終ゴールはありませんので、いろいろ取り混ぜてご自身の学習を楽しめれば良いと思いますし、私は講師として、皆さんの学習にお力添えさせていただければ光栄だなあと思っています。
posted by マカロン at 10:06| フランス語