大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユール
http://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。
前回の内容では、教師は上手に活用しましょう!という話で終わったのですが、実は私がレッスンの時に教わる側に注意してもらいたいと思うことがあります。
それは、先生に対する失礼な態度です。これは教える側のモチベーションを著しく下げます。人間誰しも感情を持っていますので、教師といえども、常に寛大な態度で接することができるわけではありません。大人の生徒さんの場合は、やる気があって習いにいらしているので問題はないのですが、お子さんの場合、どうしても自分の感情に素直なため、実はとても厄介な問題なのです。
例えば、挨拶をしても挨拶を返さない。この例はほぼ全員の子供に当てはまります。学校で挨拶週間などを設けて、教育現場では挨拶の大切さを教えていますが、家庭で厳しく躾けない限り、残念なことに、習慣として定着することはありません。現代は、親の世代も躾けられていることが少なく、頭を下げてきちんと挨拶のできる親はほぼ皆無です。これも残念なことですね。
この時に子供に言うのは、「挨拶を返さないと挨拶をした人が寂しいよ。」です。子供に「挨拶を返さないのは失礼です」と言っても、「失礼」の意味がわかりません。なので、子供の気持ちを喚起する言い方にするよう気を付けています。
月謝を先生に渡す時もしかり。片手で「先生、これ。」が現在の「常識」です。でも、せめて「お願いします」と言えるようにはしたいものです。
サボろうとする時もしかり。教師は教えるためにそこにいます。が、子供はサボりたいがために、おしゃべりをし続けたり、時計を見て「まだ時間にならないのか」という顔をしたり、注意されたことを直さなかったり、練習をまったくしてきていなかったり、と他にもいろいろありますが、とにかく、教える側のモチベーションを下げる行為をします。
その時に、一応は「先生は音楽を教えるために、あなたに時間を割いています。レッスンを受けたくないのなら来なくていいんだよ。」と言いますが、翌週になればまた忘れてしまいます。
この話、子供に何かを教えている人にとっては「あるある」話なのですが、ピアノのレッスンは「1対1」のレッスンなので、ダイレクトに感情が伝わりますし、お互いの信頼がなければレッスンが成り立ちません。
ですので、先生に本来の能力を発揮してもらいたいと願うのなら、親御さんたちには、子供にきちんとその点を伝えていただきたいと思います。例えば、教師は大体の場合、一人一人に合わせてカリキュラムを考えています。でも、もし子供がまったく思ったようにやってくれない場合、教師はカリキュラムを変えざるを得なくなります。時には、レベルを落とし、進度を落としても、それさえもやろうとしない生徒がいます。
このような場合、先生はどうしたらいいと思いますか?その答えは簡単で、その子供に教師が合わせるだけです。なので、何年も習っていても上達することはありません。先生も言うべきことを躊躇して言わなくなります。「上達することは重視していません。」とおっしゃる親御さんがいらっしゃいますが、少しの上達もなければ、子供自身、やる気が起きません。
親御さんには、集団で進めていく習い事との違いを認識して、お子さんたちに的確に話をしていただければと思う今日この頃です。