今年度に入ってから、声楽の生徒さんがぼちぼち戻って来ています。お仕事をされている方がほとんどなので土日祝のレッスンが主ですが、家族がいる方は休日に家の用事もあります。それでも仕事と家事の合間を縫ってレッスンに来て下さっています。声楽のレッスンは有酸素全身運動ですので、私自身もそうですが、頭がすっきりする上、身体の中からほぐれて気分が良くなります。
ところでここ最近のレッスンですが、マスク着用希望とマスクなし希望に分かれています。コロナ関連の法律が変わらないうちは、マスクを付けてレッスンを希望する生徒さん多い状態が続くと思いますが、コンクールの準備をしている生徒さんは、自ら希望してマスクなしでのレッスンを再開しています。
というのも、声楽のレッスンをマスク着用で行うことで、レッスンの効率が半減します。口の開き方も見えなくなるし、響きを聞き取ることもできなくなります。つまり、教師側が示す模範の視覚的・聴覚的判断が生徒側にできなくなります。と同時に、生徒側の動きや声も教師側が判断できなくなるという双方向で弊害となってしまいます。
声楽は、日頃意識して使うことのない身体の内奥にある筋肉を使います。それらの筋肉が正しく使われているかどうかは、出てくる声で判断します。また、ただでさえほとんどの筋肉が見えないし見せられない中で、唯一見えるのは口とその周りの筋肉のみです。それをマスクで隠してしまうということなので、有益なレッスンが出来ないのは必然ということになってしまうのです。
大量の死者を出した欧米では、もうすでにマスクを着けている人はいません。一日も早く法律を改正して、教育の機会損失を終わらせてもらいたいものです。
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