2022年09月25日

ピアノの練習が上手くいかない理由にもいろいろあるもんですね

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

今日は気持ちのよい秋晴れですね。久しぶりの晴れ、お洗濯ものもすっきりと乾きそうです!

5月の連休明けくらいからずーっと元気がなかった男の子。でも、先週から以前の様子に戻りました!元気がなかった理由、それは、彼のお母さんが仕事で忙しくなり、その子の面倒を以前のようにはみられなくなっていたからでした。

それまでのレッスンでは、ピアノの練習もして来ない、レッスン中も上の空。「だるい」、「身体が痛い」、「頭が痛い」など、子供らしからぬ言動で、無気力状態になっていました。ということで、レッスン時間を使って彼の話をじっくりと聞くことにしました。「最近、きちんと生活できてる?」から始まって、毎日の生活全般について話を聞いていくうちに、どうもおかあさんの愛情不足なのでは、というところに行き着きました。

彼自身もそれを認めており、話しているうちに大粒の涙が、、、お姉ちゃんのピアノの付き添いで来ていた母親に連れられて、0歳の時から毎週会っており、すでに私とは10年来の付き合いのある子です。健やかに育って欲しいという願いもあり、私からお母さんに話してあげるね、ということになりました。自分で話せる自信はなかったみたいです。

ということで、お母さんにメールでレッスンの様子と話の内容を伝えました。お母さまも子供たちに時間を割けていないことは自覚しており、4〜5通ほどのメールのやりとりでいろいろと考えて頂き、今では以前よりも充実した様子でレッスンを受けることができるようになりました。良かった、良かった。

日頃、無口で自分の感情を出さないお子さんの場合、何も言わない代わりに、他の部分に出るのですね。よ〜く観察して、子供たちが何に困っているかを見逃さないようにしたいなと思います。
posted by マカロン at 11:13| ピアノ

2022年09月18日

発表会へ向けて

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

夏休み気分もすっかり抜け、子供たち全員のレッスンも一回りしました。夏休み中に頑張った子、これから発表会に向けて頑張る子、それぞれが発表会へ向けて、本格的な練習を始めています。

今回は、発表会告知から発表会までの日にちが短めで、夏休みを挟んだこともあり、軽めのプログラムとなっています。

私の海外滞在が長引いたため、私の不在中のおうちでの練習のサポートを保護者の方にお願いしましたが、「子供のサポートが出来ないので今回の発表会は見送りたい」という申し出がありました。この方は、元々子供にピアノを習わせる意志はなく、義母の勧めで習わせているとのことなので、まあ仕方がないかな、と思っています。生徒さんであるお子さん自身も「ピアノを止めたい」と常日頃から言っているので、家で練習させることも無理なのでしょう。レッスンに来てもふざけてばかりで、なかなか音楽と向き合うことができません。他の生徒さんたちの発表会も聞きに来ないということです。

生徒さん自身については、成長と共に変わってくれるだろうと思っていますが、保護者さんに熱意がないので、続かないかな?とも思います。発表会には出ないとしても、他の子供たちの演奏を聞いて刺激を受けてもらって、それを機に少しでも前進してくれたらとは思い、話をしてはみましたが、親を説得するのは限りなく難しいと思う今日この頃です。
posted by マカロン at 11:12| ピアノ

2022年09月15日

8月(及び9月)のテーマ:珈琲

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

8月から9月にかけてのテーマは「珈琲」です。このコーヒーですが、同じものでも、国によって呼び方が変わります。フランス語圏だけでも多様です。

まず、Espresso。イタリアの代表的なコーヒーです。呼び方はほぼ全世界共有のようで、とても濃い泡立ちコーヒーです。フランス語ではexpressと言うこともあります。量を多めに飲みたいときは、"un double express"と頼めば、2倍量のエスプレッソが出てきます。

それ以外の種類のコーヒーは、それぞれの国で異なっているようです。同じフランス語圏でもかなり違います。例えば、日本で普通に飲まれるドリップコーヒー。フランスのカフェにはありません。もちろん、家庭用のドリップコーヒーマシンがあるので、飲まれていないわけではありませんが、カフェではそれと似たコーヒーを注文することができます。café américain あるいは café allongé と呼ばれていて、エスプレッソをお湯で伸ばしたものです。ポーランドでもコーヒーと言えばエスプレッソですが、そこでもcafé américainもメニューにありました。

このアメリカ式コーヒーは、乗り換えのアムステルダムの空港では、café cremeと表示されていました。フランス語のcafé crèmeは、エスプレッソに泡立ちミルクを加えたものです。身体を暖めて、目覚めさせるために量が多めのコーヒーが飲みたかったので、ブラックコーヒーを探しましたが、メニュー表になかったので、仕方なくcafé cremeを頼みました。でも、飲んだらミルクなしの泡立ちコーヒーでした。コーヒーの泡をクリームと見立てて命名するとは、想像だにしていませんでした。

スイスには、牛乳がコーヒーよりもかなり多めのcafé reverséというものがあります。牛乳が主役のコーヒーで、スイスの濃厚な牛乳の味が楽しめます。ちなみにrenverséの意味は「ひっくり返された」で、牛乳と珈琲の立場が逆転している飲み物に、なるほど!と納得の名前が付けられています。これは、フランスでは見たことがありません。

モロッコのcafé casséは、エスプレッソに少量の牛乳を入れたもので、フランスのcafé noisetteと同じものです。

さらに、くだらない雑学ですが、フランス語で薄くてまずいコーヒーをjus de chaussette(靴下汁とでも訳したら良いのか、、、)と言います。要するに、薄いコーヒーを、汚れた靴下を絞ったときに出てくる水の色に例えているのでしょう。ベルギーでは、これをune lapetteと呼んでいます。

持ち帰りのコーヒーは、フランス語で café à emporter(à emporterは「持ち帰り」という意味)ですが、アルジェリアでは café jetableです。Jetableは「捨てることができる」という意味ですが、捨てることができるのは「コーヒー」ではなく、「持ち帰り用のカップ」のことで、この意味が言外に含まれています。

まだまだ続きはありますが、同じフランス語圏でも、国が変われば表現も変わるという面白い例のひとつかなと思います。
posted by マカロン at 13:48| フランス語