2021年05月30日

外国語の4技能のアンバランス

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

日頃、フランス語の生徒さんたちを教えていて思うのは、フランス語で話すことと並んで、聞き取りもとても難しいということです。これは、一部の耳がとても良い方々を除いた日本人一般に言えることで、フランス語だけでなく、どの外国語についても同じなのではないかと思います。

例えば、文法の知識も十分にあるし、書かれた文章を読んで理解することも十分にできるのですが、それらの能力と比べて、話すことや耳で聞いて理解することが不得手。つまり、4技能のレベルに大きな差があります。文章を読んで理解する能力はB1なのに、話すことや聞き取りの能力がA2のレベルに届くか届かないかくらいだったりします。あるいは、教材用に録音してあり、はっきりゆっくり発話しているものだったら聞き取れますが、ネイティヴ向けに作られている実際のテレビやラジオ番組はほぼ聞き取れません。

私のレッスンでは、非常に難しいことは承知の上で、ネイティヴ向けの番組や広告などの音声教材を使ってレッスンをしています。話す速度が速いというだけでなく、口語では母音を端折ったり、規則と異なる発音をしたり、口語のリズムを重んじるために語順が逆転したりすることがあり、ネイティヴの発話を聞き慣れていないと困惑することがたくさんあります。ただでさえ、リエゾンやアンシェヌマンなど、前後の単語を繋いでいくことが多く、それだけでも十分に困惑しているのに、、、と思っている生徒さんもたくさんいらっしゃるでしょう。

現在の外国語教育法では、学び始めからネイティヴの言葉を学習することが推奨されています。また、賛否両論あるとは思いますが、文法の正確さよりも、コミュニケーションの手段としての語学力を重視しています。発音の良さや文法上の正確さはさておき、相手の言っていることを理解して、最低限の意志疎通を図ることが第一義です。私も、言語学など言葉が対象となる学問などを除いては、言葉はコミュニケーションのツールであるという立場です。

文法の知識は絶対に必要なのですが、それよりも外国語で何を言えるか、の方が大事でしょう。純文学で使われるような高尚な表現を知っていても、現地で不動産屋に自分の希望を伝えられなければ、これからの生活はどうしていくのでしょう。現地に行って困らないような語学力、あるいは国際的な場で立ち往生しないだけの語学力、「話す・聞く・読む・書く」の4技能をバランス良く身につけるにはどうしたら良いのでしょう。その答えはまだ見つかりませんが、日々、教えながら研鑽を積む毎日です。
タグ:教授法
posted by マカロン at 11:41| フランス語