大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。
発表会を終え、いろいろとこれからのことを考えました。子供たちには、ピアノという習い事を通して、どんなことを身につけていって欲しいのか、、、
本当は、高尚な理想を持っていて、音楽をじっくり教えたいと思っています。例えば、ピアノを弾く前に、まずは作曲家との対話、次にその対話を通して一旦は作曲家の言うことをそのまま再現してみる。最後に、作曲家と対話した結果、彼らの意見も納得した上で、今度は自分の意見や感性と調和させて、独自の世界に昇華していく。この作業をして欲しいと思っています。
つまり、楽譜から作曲家の意図を読み解く読解力、他人を理解するという共感力、作曲家の意見と自分の意見を調和させ協創する力、これらを育てる教育を、音楽を通して実現したいと思ってはいるのです。
しかし、理想は高くても、現実は、、、
小さいうちは、とにかく「ピアノに向かわせて練習させる」習慣を付けることが大事なのですが、これが難しい。ご家庭の事情や方針に左右されるので、私の力ではどうにもならないのです。
それから、4年生になると中学受験を考えはじめるご家庭が出てきて、勉強のために練習時間が取れなくなり、小6年生で受験のためのお休みが、そのまま中学になり自然消滅、、、
中学受験をしない生徒さんにも関門が待っています。中学校での部活や勉強との掛け持ちで、生徒さんの方も、いつもやめようかどうしようかと悩んでいます。この中学時代をどう乗り切らせるかに私も頭を悩ませますが、続けたいという意志を尊重して、それをどうやって維持させるか、いつも生徒さんと相談しながら方針を決めていきます。無理になると続かないので、今はペースを落としてでも続けて行くことを優先すればいいと思います。
生徒さんたちには「止めるのは簡単だよ」といつも話しています。音楽が楽しいと思える瞬間があるのであれば、細くでもいいから続けていって欲しいなと思っています。
2021年06月18日
理想と現実の狭間で考えること
posted by マカロン at 11:31| ピアノ