2023年04月24日

たかが挨拶、されど挨拶

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

最近いろいろと忙しく、随分と長いことブログの更新が止まってしまっておりましたが、また徒然なるままに書いていこうと思います。

私の教室にピアノを習いに来ている子供たちは男の子が大半なのですが、最近、ピアノを教えることよりも、挨拶のこと、先生を含めた大人とのコミュニケーションの取り方、字を丁寧に書くこと、靴を揃えて脱ぐことなど、これからの社会で必要になることをお話することの方が多くなっています。

そのように変化してきたのには理由があります。謙虚な態度で、他人を尊重することを学ばせたいという思いから始まりましたが、最終的に、ピアノを上達させるには必須のことだと気付いたからです。日本の武道は「礼に始まり礼に終わる」が徹底されており、日本人にとって根源的な態度なのではないかと思っています。教えてもらう側と教える側との関係、師と弟子の関係が、それなりの形になっていなければ、学ぶことも学ばせることもできないと思います。

幼稚園・保育園、学校や学童、チームスポーツなど、子供同士が中心の団体での活動では見えにくいので、親も見逃しているのですが、ピアノのレッスンだと先生と一対一のため、礼儀作法が全く出来ていないことに、保護者自身が気付き、愕然とすることが多々あります。

私に月謝袋を投げつける、気に入らないことがあると私の顔につばを吐きかける、あまりにも態度が悪いので注意すると「お金払ってる」と口答え、などなど数えあげればいろいろありますね。信じられないかもしれませんが、時々起こることです。

小さいうちは、自分のことしか考えられないのが普通で、自分本位な行動をとりますが、あまりにも酷い場合は、強く叱ります。ほとんどの子供が泣きますが、それだけのことをしたのだと反省してもらいます。

このような子供たちですが、成長するにつれて、こちらの言っていることも理解できるようになり、小学校高学年になれば、こちらを不快にするような行動はほぼ見られなくなります。ここまで続けられた子供たちは、それなりにピアノも上達しています。

子供たちとの信頼関係を築きつつ、教育の力を信じて気長に接していますが、一部、神経発達症(発達障害と言われているものです)かな?と思われる生徒さんもいます。でもあまり区別せずに接するようにしています。

たかが挨拶、されど挨拶ですね。
posted by マカロン at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ピアノ

2023年04月02日

不安を克服するために出来ることは?

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

前回のブログで、子供たちがレッスンの際に、「上手く弾けるか、間違えないで弾けるか」と、とても不安を感じながらレッスンを受けているという話をしました。おそらく、大人の生徒さんでも、たくさんの方が同じような不安を持ってレッスンを受けていらっしゃるのではないかと思っています。

私自身、レッスンを受ける側として不安を感じたことがなかった上、長いこと教える側に立っていたため、生徒さんの側の気持ちを少しばかり忘れかけていましたが、今回、生徒さんの一人が、独り言のように不安を口にしながらレッスンを受けてくれるようになったおかげで、こんなにも大変な思いをして、自分自身と戦いながらレッスンを受けているのだと、改めて気付くことができました。

この不安を乗り越えるためにどうしたらいいのでしょう。私自身の個人的な経験から得た見解ですが、不安を克服するには、自分に自信が持てるまで練習することなのではないかと思っています。演奏会前には、納得いくまで練習できていなければ、舞台の上で不安で仕方ないでしょう。

ピアノのレッスンでなくても、大人になっても、仕事などでプレゼンをする際には、納得するまで練習するのではないかと思います。受験や採用面接の前にも練習するでしょう。つまり、事前にしっかりと準備できるかに掛かっていると言えるでしょう。

教えている生徒さんたちを見ても、最後の最後、自分に自信が持てて、不安なく新しいことに挑戦できるようになる生徒さんは、自分なりに納得できるまで練習することが出来ています。

小学校入学前から小学校高学年や中学生になるまで私のところに通って来てくれている生徒さんたちを見ていると、小学校低学年頃までは、保護者様から「家で泣きながら練習しています」と、頻繁にご報告を受けていました。でも、ある時から、泣くのではなく練習することで、不安を乗り越えるように変わっていきます。

すべての生徒さんに毎日でのお家での練習を強要するわけではありませんが、もしお子さんがピアノのレッスンを受ける時に不安を感じているようでしたら、仕事の時や子供の頃に自信を持って臨めたのはどういう時かなど、お父さん・お母さんの実体験をお話して、準備をしっかりすることで、不安な気持ちは減らせるということを教えてあげて頂きたいと思います。
posted by マカロン at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ピアノ

2023年03月29日

レッスンを受ける時の不安感と向き合おう!

大倉山のピアノ教室、フランス語教室「スタジオ・ユールhttp://www.studio-jul.com 」の川田です。当ブログをご覧頂きありがとうございます。

今週は春休みのため、今週の平日は私も数日の春休みを取り、コロナ禍で会えていなかった友人たちと旧交を温めています。アンサンブルを楽しんだり、レストランでの食事をしながら積もる話をしたり、以前のような交流が再開しました!

ところで、最近、子供たちを教えていて、強く感じることがあります。それは、子供たちがレッスンを受ける時に、かなり不安な気持ちでレッスンを受けているということです。

決して私との信頼関係がないからというのではなく、うまく弾けるか、それが不安なのです。自信がないと言った方が良いかもしれません。

新4年生の男の子ですが、最近、レッスン中に泣かなくなった子がいます。以前は、それなりに弾けているのに、すぐに泣いていました。それが上手く弾けるか不安であることから来ていたのはわかっていたのですが、最近はそれをすべて口に出すようになってきました。

「あ〜、上手く弾けるかな、俺、無理だよ、こんな難しいの」
「ほら!やっぱ間違えたー。だから言ったじゃん」

45分のレッスン中、ずっとこの調子で不安を口にしています。本当にこの子はこんなに不安な気持ちを抱えて、毎回のレッスンを受けていたのだなと思うと、とても複雑な気持ちです。

でも、このように思っている生徒さんは、彼だけでなく、習い始めてあまり時間が経っていない子供たちは、大方がこの気持ちと戦いながらピアノのレッスンを続けているようです。

小学校低学年までの生徒さんだと、このことが理由で止めていく子もいます。でも、それでも止めないで続けていく子もいます。その違いはなんなのでしょうね。

音楽の楽しさを教えたい私は、この子供たちの不安をどうにか軽減できるようなレッスンはないものかと考えながらレッスンをしています。とはいうものの、一番大事なことは、子供たち自身が自分に打ち克つことなのだと思います。これしか方法がないのではないかとも思えます。私はそのお手伝いをする人です。

この段階を超えた生徒さんたちは、自信を付け、音楽を心から楽しんで、新しい曲にどんどん挑戦していくように変わってきます。この姿を目の当たりにした保護者さんたちは、私を信頼してお子さんたちを託して下さっています。嬉しい限りです。
posted by マカロン at 06:34| Comment(0) | ピアノ